はじめてのKindle購入なら70%OFFクーポンあります

ありえない連続殺人 楽園とは探偵の不在なり 感想

記事内のリンクには広告を含みますが、本の感想は全て正直に楽しく書いてます。ぜひ最後までお楽しみください★

 2人以上殺したら地獄行きの世界で、3人以上の連続殺人は成立しうるのか?

特殊設定×館の本格ミステリーで注目をあびた 楽園とは探偵の不在なり の感想を書きました。

 

楽園とは探偵の不在なり (ハヤカワ文庫JA)
楽園とは探偵の不在なり (ハヤカワ文庫JA)
 

 

 

楽園とは探偵の不在なり あらすじ

2人以上殺した者は"天使"によって即、地獄に引き摺り込まれるようになった世界。

探偵 青岸は大富豪 常木に誘われ、天使が集まる常世島(とこよじま)を訪れる。そこで青岸を待っていたのは、起きるはずのない連続殺人事件だった……

 

 

著者 斜線堂 有紀 氏について

2016年に キネマ探偵カレイドミステリーで、第23回電撃小説大賞の「メディアワークス文庫賞」を受賞しデビュー。ミステリー・SF中心に多数の作品を刊行されています。

ペンネームは 斜め屋敷の犯罪/島田荘司 からとられたのだとか。

 

参考▶会報2021年4月号 入会の挨拶|日本推理作家協会

 

以下に著者の一部をご紹介。書影クリックでAmazonの作品ページにジャンプします。

恋に至る病 (メディアワークス文庫)
病に至る恋 恋に至る病 (メディアワークス文庫)
私が大好きな小説家を殺すまで (メディアワークス文庫)
キネマ探偵カレイドミステリー (メディアワークス文庫)
本の背骨が最後に残る
廃遊園地の殺人 (実業之日本社文庫)

 

楽園とは探偵の不在なり 感想

率直に書きます。

2人以上殺すと地獄行き、という設定にはすごくわくわくしました。

だってこんな情報を与えられたら、頭の中でめちゃくちゃ想像が膨らみません?

  • 地獄行き覚悟なら2人まで殺害可能かな?
  • 1人1殺で複数犯だったら、成立するかな?
  • あくまで事故として死んだら、「地獄行き」のカウント外かな?

などなど……

物騒ですが、ルールの裏をかくような、戦略的パズルミステリーが展開されるのかと思うわけです。

 

「特殊設定」以外の要素が多い!

しかし、予想に反し、事件はなかなか起こりません。

天使出現の経緯、いろんな「地獄行き」事例、主人公の回想に駆け足で登場し退場する、かつての仲間たちの記憶。

もちろん、中には推理に必要な情報もあります。ですがパズルのような謎解きを楽しむ前から情報量が多く、肝心の推理を楽しめなかった、というのが正直なところ。

 

特殊設定ミステリーって「特殊」なだけあって、読者はまず設定を理解し、世界観に没入しないといけない、というハードルがあるんですよね。なのに、なかなかそのハードルを越えられない、もどかしさがありました。

 

主人公の過去は重いのに、キャラは軽い

主人公 青木焦の過去がなかなか重いのですよね。

何度も挿入される、主人公の過去回想に、感傷的な内省。

ふつうのミステリーだったら、主人公への感情移入の助けになるであろう場面が、特殊設定ミステリでは、世界観への没入の妨げになってしまうのが残念でした。

そして主人公の過去は重いのに、バディとなる女性ジャーナリスト 伏見弐子 キャラクターが、やたら青臭くてやたらキャピキャピしているのも、アンバランスで苦手。

 

トリックや動機に違和感も

CAUTION!

以下、楽園とは探偵の不在なり の解答に触れる箇所があります。未読の方はご注意ください。

 

 

 

  • 代議士 政崎來久による、常木王凱の殺害について

常木が政崎への援助を打ち切るから、殺害するというのがよくわからない。

殺してしまったら、それこそ援助してもらえる可能性はゼロになってしまう。常木の弱みを握って恐喝する。ではなく殺害するというのがよくわかりませんでした。

常気が死んだところで、政崎に常木の資産が入ってくるようでもなさそうですし……

 

  • 天使の習性を利用したトリック

砂糖を撒くと天使が寄ってくる。という習性が、いかにも「トリックのためだけにつけられた天使の特徴」という感じがしてしまいました。

その習性になんらかの理由やエピソードがあったら、もっとトリックに納得感があったかも。天使の造形・見た目は好きだったので残念。

 

  • 自分で自分を刺殺

喉を刺すの、かなり難易度高そう。 

 

でも、続編は読んでみたい!

うーん、ここまで辛口の感想になってしまいました……が!

2人死んだら地獄行き、という設定はシンプルだけど応用性がありそうで面白いし、本作でキャラクターへの理解も深まったので、続編があったら読みたいなあと。

実は続編、現在連載中なのです。

ミステリマガジン2025年1月号に、続編となるその名も 「楽園こそ探偵の遍在」の第5話 「荒野(前篇)」を掲載。

これが実際に刊行されるかは全くの未知数ですが、ひっそり楽しみにしております。

 

楽園とは探偵の不在なり (ハヤカワ文庫JA)
楽園とは探偵の不在なり (ハヤカワ文庫JA)
 

 

楽園とは探偵の不在なりの次に読みたい おすすめ作品

次に読みたいおすすめ書籍をまとめました。ザ・特殊設定ミステリー!

 

アリス殺し 〈メルヘン殺し〉シリーズ /小林 泰三

 

メルヘンと現実がリンクする

不思議の国でハンプティ・ダンプティが塀から落ちて死ぬ夢を見た後、亜理が大学に行くと、玉子というあだ名の人物が転落死。

夢の世界の死は現実の死?亜理は同じ夢を見ているとわかった同学年の井森と、真犯人を捜しもとめるが……

悪夢と現実が交錯する、ワンダーランドをぜひ。

 

アリス殺し 〈メルヘン殺し〉シリーズ
アリス殺し 〈メルヘン殺し〉シリーズ
 

 

感想記事はこちら▶︎妄想解説&考察 アリス殺し/小林泰三 - わんこたんと栞の森

 

クローズドサスペンスヘブン /五条紀夫

 

全員もう死んでるミステリー!?

俺は、死んだ――。はずが、気がついたら天国のリゾートビーチに??

どうやら、現世で惨殺された6人が記憶をなくした状態で天国に返り咲いたらしいのだが……

謎を解いても、どうせ死んじゃってる系ミステリー。管理人わんこたんも気になっております。未読なので、読め次第感想を書きます!

 

クローズドサスペンスヘブン
クローズドサスペンスヘブン
 

 

 

おすすめ作品、他にもいろいろ!

 

読み始めたらとまらない作品、揃ってます

 

当ブログでは、他にもさまざまな小説を紹介中。ぜひブクマして、気になる記事をチェックしてみてくださいね。