★WOWOWでドラマ版配信中!「三体」の解説はこちら★

(読了)読書感想文/異世界誕生 2006 伊藤ヒロ

記事内のリンクには広告を含みますが、本の感想は全て正直に楽しく書いてます。ぜひ最後までお楽しみください★

前回のブログ更新からかなり間が空いてしまいました。
いろいろあったの。いろいろ。(雑)
だいたい朝起きて在宅勤務始める前にブログ書きたいのに、眠くて寒くて起きられないんだもの。

 

 

「なにせクソ・オブ・ザ・クソだからな。まずジャンルが悪い。今どきファンタジー小説なんてあり得ないだろ」
2006年、春。小学六年の嶋田チカは、昨年トラックにはねられて死んだ兄・タカシの分まで夕飯を用意する母のフミエにうんざりしていた。たいていのことは我慢できたチカだが、最近始まった母の趣味には心底困っている。フミエはPCをたどたどしく操作し、タカシの遺したプロットを元に小説を書いていた。タカシが異世界に転生し、現世での知識を武器に魔王に立ち向かうファンタジー小説だ。
執筆をやめさせたいチカは、兄をはねた元運転手の片山に相談する。しかし片山はフミエの小説に魅了され、チカにある提案をする――。
どことなく空虚な時代、しかし、熱い時代。混沌極めるネットの海に、愛が、罪が、想いが寄り集まって、“異世界”が産声を上げる。

 

異世界転生もの、、、ではなく現実の物語。

本書の一番の問題点は、Amazonレビューに多くの方が書き込まれているので
ここでは割愛。

個人的には、、、、
兄・タカシが亡くなり、母親の関心が
「兄タカシを主人公にした異世界転生小説の創作活動」
に向けられることで、ないがしろにされる妹のチカちゃんを思うとつらかった。

 

母親が小説を書く上でわからないことがあれば、
夜中でもチカちゃんを起こして質問攻めにする。
夕飯前に母親と喧嘩して、夕ご飯を食べ損ねて夜中におなかをすかせたり。
小学6年生という時期にこの家庭環境はつらい。父親は別居中で家庭内で二人きり。

最終的にはいろいろ救いのある展開(悪くいうと都合のいい展開)になりますが
チカちゃんの失われた時間は戻ってこないんだよなあ、と考えるとやはりつらい。
虐待、の範疇に入るだろうな、、、と思いながら読んでいました。

というわけで、チカちゃんの「つらさ」が先行してあまり楽しめなかった。
というのが正直な感想です。

続編も出ているようですが、残念ながらスルーの方向で、、、

 

おしまい

(久しぶりのブログなので、リハビリがてらあっさりで)