- お金について自分の子供と話し合いたい
- 投資やら運用やらの前に、お金に対しての基本的な価値観を学んでほしい
- 小学生向けの子供っぽい「お金の本」より、もっと上の年齢対象の本を探している
「いま君に伝えたいお金の話」あらすじ・概要
- 著者:村上世彰
- 発売:2018/9/6 幻冬舎
- Kindle Unlimited:対象外
- Audible(朗読サービス) 聴き放題対象 → 冒頭5分の試聴はこちら
著者は、村上ファンドの創設者として有名な投資家、村上世彰氏。
お金との真剣勝負を何度も繰り広げてきた「お金のスペシャリスト」です!
「いま君に伝えたいお金の話」著者、村上世彰氏について
村上氏はかつて「金の亡者」「会社を安く買い叩こうとしている」などと、マスコミに取り上げられ、猛烈な批判をあびました。
阪神タイガースを買収しようとしている?!などとスクープされたことは、大人なら覚えている方も多いでしょう。
実際の村上氏は「金の亡者」ではなく、確固とした理念があってファンドを運営していました。そのときの経緯は著書「生涯投資家」にも書かれています。
村上世彰氏と金融教育について
そんな、(いろいろな意味で)経験豊かなお金のプロ、村上氏が、かねてより中学生高校生向けにお金の授業をしているのをご存知でしょうか?
ぜひ子どもたちには、「お金は汚いものでも悪いものでもなく、ただの道具でしかない」ということを知ってもらいたい。
そして、どうやってその道具を使うことで自分が幸せになれるのか、社会が元気になっていくのか、小さいころからお金と向き合い、慣れ親しんで、お金についていっぱい考えてもらいたい。
村上財団webサイトより引用:https://murakamizaidan.jp/education/
中学生・高校生に向けた、お金の本「いま君に伝えたいお金の話」
村上氏が、お金との向き合い方について、中学生・高校生向けにわかりやすく解説したのが、この、「いま君に伝えたいお金の話」。
先ほど紹介した「生涯投資家」よりやさしく、短めで読みやすいので、中学生・高校生にもぴったり。
投資家さんだし、投資にチャレンジしよう!とか、書いてあるのかな
投資などの技術より、もっと基本的な「お金との向き合い方」がこの本の主題だよ
「いま君に伝えたいお金の話」感想とよかったポイント
「いま君に伝えたいお金の話」は、学生向けの本。
ですが、大人が読んでもはっとする学びがたくさんあり、親子で読むのにもとってもおすすめです。
お金の本だけど、お金の使い方・貯め方だけじゃない。
「いま君に伝えたいお金の話」では、お金の使い方に限らない、もっと深い部分の学びに触れています。
本書に登場する、以下の問い。みなさんはどう考えますか?
- お金に振り回されないためにはどうすればいい?
お金に支配されず、仲良くなる方法。
どうすれば、お金に支配されない、振り回されない人生を送ることができるのか?
それは
お金以外のものさしが自分の中にあればお金の魔力に惑わされなくなる。
その「ものさし」とは自分なりの「幸せ」の基準です。
いま君に伝えたいお金の話 Kindle版34ページより引用
わんこたんはこの部分を読んではっとしました。
- この人はたくさん稼いでるからすごい
- この商品は高いから良いものだ
ついついお金を物差しにして価値を測ること、大人でもありませんか?
お金から離れて、お金以外の価値の基準を見つけよう!
自分の幸せのものさし 他人のしあわせのものさし
「いま君に伝えたいお金の話」では例え話として「サンマ」が登場します。
サンマが不漁で供給が細れば、痩せて小さいサンマでも高値で店頭に並びます。
高いサンマは買わない!と考える人もいるでしょうし、わんこたんのように、高くて小さくても秋にはサンマがたべたい!と思う人もいます。
これもひとつの「幸せのものさし」。幸せのものさしは人によって、状況によっても違うことがわかります。
- 珍しいものが好きな人
- 美しいものに価値があると思う人
- 好きな作品、推しの芸能人なら高いお金を払ってもいいと思う人
- 家族との思い出になによりの価値を感じる人
- とにかくのどが渇いていて、高くていいから水が飲みたい人
「幸せのものさし」の話を読んで、わんこたんはさらに考えました。
自分の幸せのものさしを知る。
そして、
このことは、他人のものさし=価値観を尊重することに繋がりませんか?
さらに、自分にとっては価値が低いものでも、他人にとっては価値あるものかもしれない。
ものさしの違いによって、世の中には商売がうまれ、お金の流れがうまれる、、、
「幸せのものさし」について、この本を読んで親子ではなしあってみるのも、おもしろそうですね!
奨学金(借金)について考える
中学生、高校生向けの本、ということで、「いま君に伝えたいお金の話」では奨学金(教育ローンも含めた、借金)についても書かれています。
村上氏自身、事業のために多額の借金をしたことがあり、そのときの並々ならぬ恐怖と覚悟が書かれています。
借金は悪ではない、でも借金をするなら、考えなくてはならないことがあります。
もし、奨学金を借りて進学を考えているご家庭でしたら、本書の「6 お金と向き合うための覚悟 お金が凶器に変わるとき」だけでも、ぜひ読んでみてほしいなあと思います。
もちろん、貯蓄のこと、投資のことも
「いま君に伝えたいお金の話」では、貯蓄のこと、投資のこと、それに伴うリスクのことも丁寧に書かれています。
小学生から中学生。高校生にあがるにつれ、お小遣いの額があがったり、高価なものを買ったり、、、お金が足りない~と言ってくることも増えたかもしれません。
この本に書かれているお金の貯め方を読んで、親子で話し合って実践してみるのは、いかがでしょうか。
わんこたんも子供が大きくなったら、この本を一緒に読んで勉強したい。そう思える1冊でした。
まとめ
中学生・高校生の親子で学ぶお金の本として「いま君に伝えたいお金の話」をおすすめする理由をまとめました。
- お金のプロによるわかりやすい説明。
- 短いので読みやすい。けど子供向け、ではないしっかりした内容
- お金に対する向き合い方、考え方を親子で学べる
- 奨学金のこと、なぜ授業を受けないといけないのか、、、など、中学生、高校生向けのトピックに触れられている。
デメリットというほどではありませんが、基礎、お金との付き合い方をメインにした本なので投資、貯蓄についての実践的な記述は少なめ。
実践を学ぶなら、世界的に「名著」と呼ばれ、長きにわたって版を改訂され続けている投資本をおすすめします!(こちらは大人向け)
はやりの投資本をあれこれ買うより、この1冊!
詳しい内容は記事でも解説しています。