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(読了)読書感想文/肉小説集 坂木 司 + 豚肉についての雑感

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ダメなところに味がある!おいしくてくせになる、絶品「肉」小説。
凡庸を嫌い、「上品」を好むデザイナーの僕。正反対な婚約者には、さらに強烈な父親がいて――。(「アメリカ人の王様」)不器用でままならない人生の瞬間を、
肉の部位とそれぞれの料理で彩った傑作短編集。

 

豚肉の各部位を使った料理メニュー を 目次にみたてた短編集。
豚肉料理という小道具を通して、人生のちょっと辛い部分、ほろ苦い部分を
描き出します。

 

そのためか、登場する料理は基本的に
「おいしそうじゃない」というか「まずそう」な感じ。

 

特に、本書のトップバッターを飾る「豚足料理」については、
(もともと好みが分かれる料理かと思いますが)
これでもか!と言わんばかりに不味そうに描かれており
その筆力に感嘆しつつ、しばらく豚足料理が食べられなくなりそう、、、
表紙の豚さんは可愛いのに笑

 

また、口語調の文体も好みが分かれるところかなと思います。
私はちょっと苦手だったりする

 

肩の荷(+9)が個人的には一番良かったです。
若い部下を持つことになり、一生懸命彼らに合わせようと、奮闘するおじさん。
部下が取り分けてくれた脂っぽいホルモン焼き(おじさんにはつらい)とか
部下とのBBQでとうもろこし(おじさんの下がり気味歯茎に絶妙にはさまる)
苦労させられたり、とか

空回りしてどこか憎めないおじさんの苦労と、
絶妙に美味しくなさそうなホルモン焼きがうまーくマッチしていたと思います。

 

<豚肉について>


私は「豚、鶏、牛」の中では一番豚が好きです。
特に脂身と赤身のおいしさをバランス良く味わえる豚バラ肉の薄切りが好みです。

これを、白菜、大根、ごぼう、キャベツ等の野菜と合わせると
なおおいしい。

チリ、スペイン、米国、等、海外産の豚肉をスーパーでよく見かける昨今、
国内産より安いので海外産の豚肉を買ってみたこともあるのですが、
なんとなく脂の臭みが苦手で、結局国内産に戻しました。

でも、外食で食べる豚肉(多分、大部分は海外産)はおいしくいただけるので、
海外産でもそれに合った調理をすればおいしく食べられる、、、のかな?