『描きたい!!を信じる 少年ジャンプがどうしても伝えたいマンガの描き方(週刊少年ジャンプ編集部) (集英社単行本)』(週刊少年ジャンプ編集部 著)
松井優征先生(魔人探偵脳噛ネウロ、暗殺教室、逃げ上手の若君を執筆された
ジャンプマンガ作家さんです)
のインタビュー(というかQA回答)が載っているということで購入。
推し作家さんの記事が数ページであっても買うのがファンというものなのです。
ご本人も触れているように、最初は決して絵がうまい作家さんではありませんでした。
それがいまではもう、ね。
どんな本?
肝心の本の中身ですが、
自分の好きなテーマで!まず描こう!
2ページ漫画でもok!描いて「完結」させてみよう!
というメッセージを強く感じました。
一つの作品を、(たとえ2ページであっても)完結させることの難しさ、
そこを乗り越えてほしい、という編集部の思い。
マンガ初心者の背中を押すのにちょうどいい熱具合だと思います。
(ちなみに、ジャンプでは新人発掘のため様々な漫画賞を作っていますが、
ここ最近では、「冒頭3ページだけでOK!」という漫画賞もあります)
一つの作品を書き上げる、というハードルをできるだけ低くしてあげたい、
という思いを感じますね。
ちなみにこの漫画賞、審査員を、冒頭で述べた松井先生が行っておりまして、
準入選以上の作品は松井先生が続きを考案!という
大変豪華な(以下自粛
マンガの書き方についての説明もあるにはあるが、、、
後半の漫画の描き方の具体的な説明については、
デジタル作画の便利なツールとか、
このメーカーのこのGペンがいい!とか
最初の2ページマンガの話と比べて、だいぶ内容が細かいな、と感じました。
(マンガの道具については、どの道具も、まず使って!慣れて!みよう)
というのが、各作家さんの共通見解かな、という印象)
個人的には、道具とかの細かい部分は抜きにして、
まず短い漫画をたくさん描こう!というメッセージをひたすら押し出す
構成でもよかったのかな?とは思いました。
4人の作家さんによる、ショートマンガのネームが載っていますが、
これをもっと増やしたり、
なんなら読者が2ページマンガにチャレンジできるように空きページを
用意しておいたりみたいな。
決して松井先生の2コマ漫画が読みたかったとか、そういう理由ではないですよ。
けっして。
なお、松井先生によるマンガの書き方についてのweb記事がありまして、
そこでも松井先生による、説明を兼ねた2ページマンガが合法的に無料で
見られるのですが、
このマンガだけでめちゃくちゃおもしろくて、やはりすご(以下自粛
jump-manga-school.hatenablog.com
いろいろ脱線しましたが、本書はマンガ作家志望者が読んでも、
ファンが読んでも、楽しめる一冊であることは確かです。
気になった方はぜひ。
個人的には、もし身近に、ジャンプ好きでマンガ書くのが好きな子がいたら、
この本をプレゼントするの、アリだと思います!
おしまい。
なお、本書に2ページマンガやQAを掲載している作家さんは以下の通りです。
ファンの方はチェックを。
第2章 2ページ漫画を描こう
※描きおろしネーム掲載作家…白井カイウ先生/空知英秋先生/附田祐斗先生/筒井大志先生
第3章 ジャンプ作家アンケート
回答掲載作家(五十音順)
芥見下々先生(『呪術廻戦』)/尾田栄一郎先生(『ONE PIECE』)/久保帯人先生(『BLEACH』『BURN THE WITCH』)/吾峠呼世晴先生(『鬼滅の刃』)/佐伯俊先生(『食戟のソーマ』作画担当)/篠原健太先生(『SKET DANCE』『彼方のアストラ』『ウィッチウォッチ』)/白井カイウ先生(『約束のネバーランド』原作担当)/空知英秋先生(『銀魂』)/田村隆平先生(『べるぜバブ』『灼熱のニライカナイ』)/附田祐斗先生(『食戟のソーマ』)原作担当)/筒井大志先生(『ぼくたちは勉強ができない』)/出水ぽすか先生(『約束のネバーランド』作画担当)/藤本タツキ先生(『ファイアパンチ』『チェンソーマン』)/堀越耕平先生(『僕のヒーローアカデミア』)/松井優征先生(『魔人探偵脳噛ネウロ』『暗殺教室』『逃げ上手の若君』)/矢吹健太朗先生(『To LOVEる-とらぶる-』シリーズ 『あやかしトライアングル』)
藤本タツキ先生のインタビューとか、新世代!感がすごかったです。