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どのキャラが気になる? 成瀬は天下を取りにいく 感想

記事内のリンクには広告を含みますが、本の感想は全て正直に楽しく書いてます。ぜひ最後までお楽しみください★

2024年本屋大賞に輝いた「成瀬は天下を取りにいく」。滋賀県大津市を舞台に繰り広げられる成瀬ワールドの行方は、、、?
率直な感想を書きました。
 
成瀬は天下を取りにいく
成瀬は天下を取りにいく
 

 

成瀬は天下を取りにいく あらすじ

成瀬はこの夏を西武に捧げるという。

コロナ禍真っ只中、滋賀県大津駅前にある西武の閉店まで残り1ヶ月となったある日。成瀬の決心は何かを動かすのか、、、?

ちょっと変わった、まっすぐな女子学生成瀬と、彼女を取り巻く人々。今を生きる青春群像劇、開幕!

 

  • 著者:宮島未奈
  • 発売:新潮社 2023/3/17
  • Kindle Unlimited:対象外
  • Audible(聴く読書):聴き放題対象
    ▶︎5分間の試聴はこちら 成瀬の声もちょっぴり聴けます(リンク先でAudibleサンプルを押してください)

    成瀬のちょっと低めで凛々しい爽快ボイスが、表紙のイラストにベストマッチ!
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成瀬は天下を取りにいく の文庫化はいつ?

2024年4月現在、文庫化は未定。管理人わんこたんは2026年の3月頃と予想します。

出版元の新潮社では文庫化の目安について発売から2年半後が目安としています。

参考▶出版社のお仕事 小説が本になるまで 〜いずみ委員 新潮社に潜入する〜 |読書のいずみ |全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)

 

一方で、人気のある作品は文庫化が遅くなったり、映像化とあわせて文庫化を展開するケースも。

一例ですが、早川書房の人気SF作品「三体」は発売から4年以上経て、ドラマ化と同時に文庫化されました。

 

そのため、当ブログでは発売から3年後の2026年3月を文庫化時期と予想しています。

 

文庫化が待てないなら、聴く読書がおすすめ!

「成瀬は天下を取りにいく」はAmazonの提供する本の朗読サービス、Audibleの聴き放題対象。初回登録時には無料体験が利用できます。(通常月額1500円)

鳴瀬まみさんの朗読で、成瀬の凛々しい声も、島崎の戸惑いを含んだ感情も、あますことなく再現!

琵琶湖のミシガン号の甲板で風を感じているような、爽快な朗読をぜひお試しください。

わんこたんは、洗濯物や洗い物をしながらの読書に、めちゃくちゃ重宝しています。

 

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著者 宮島未奈さんについて

宮島さんは1983年生まれの小説家。

一度は小説家としての道から離れたものの、再びのチャレンジ。初の単行本となった「成瀬は天下を取りにいく」で第39回坪田譲治文学賞、さらに、いきなりの2024年本屋大賞受賞となりました。

 

単行本出版作品は、2024年現在、成瀬シリーズの以下2冊です。

※書影クリックでAmazonの作品ページにジャンプ。

 

成瀬は天下を取りにいく
成瀬は信じた道をいく

 

宮島未奈さんはX(旧 Twitter)のアカウントをお持ちなので、気になる方はぜひフォローを。▶宮島未奈さんのアカウントはこちら

 

滋賀県で成瀬の舞台をめぐる「成瀬スタンプラリー」にも、著者としてしっかり参加されていました!(※開催は2024/6/30まで)

 

成瀬は天下を取りにいく 感想

正直な感想をひとことで書くと「物足りない!」

 

直感的に行動し、色々なことにチャレンジする成瀬あかり。その行動によって成瀬の周りのキャラクターが、少しずつ変化していく、、、のですが、その変化は微々たるもの。

本屋大賞受賞で期待値が高かった分、え、これでおしまい?と物足りなく思ってしまいました。

 

最後に関係者一同みんな出てきてもっと盛り上がって欲しかった、西浦くんも見にきて欲しかった、もっと成瀬の活躍を見たかった、、、

なんて、もっと見たかったと思ってしまうあたり、管理人わんこたんも成瀬ワールドにハマりつつあるのかもしれません。

 

成瀬 あかりというキャラクターについて

200歳まで生きたい、シャボン玉を極めたい、けん玉を極めたい、漫才でてっぺんとりたい、、、やりたいことを宣言して実行する、その行動原理は傍目からは理解不能。

「大きなことを100個言って1つでも叶えたら、あの人すごいになる」

「だから日頃から口に出してタネを撒いておくことが重要」

成瀬は天下を取りにいく ありがとう西部大津店 より引用

というセリフから、人にすごいと思われたい、という動機もあるのかも?

 

物語がすすむにつれて(いい意味で)成瀬のボロもでてきます。

タネをまいても、うまくいかなかったことに見切りをつけるのは早かったり、意外と他人に流されやすかったり(大貫さんの発言で髪を切ったり、大津市民憲章に従って西浦たちをもてなしたりしていますね)。

 

最終章では、友人 島崎に対する自分の気持ちに気が付かないなど、鈍感な一面も。直感で行動し、才能もあって、でもどこか抜けている、そんな目が離せなくなるような不思議な魅力を持つキャラでした。

 

成瀬みたいな人間が実在する?→しました

以下のシンカさんの記事で、成瀬のように突発的におかしな行動をとる人物として、朝井リョウさんを挙げていました。

『成瀬は天下を取りにいく』あらすじ感想とレビュー本屋大賞受賞作 - シンカの雑記帳

 

朝井リョウさんは「何者」で戦後最年少の直木賞を受賞した作家さん。

 

何者
何者
 

 

 

実はエッセイ作品も豊富で、ゆとりシリーズでは成瀬もびっくりなチャレンジをして、読者のお腹の皮をよじらてきます。

 

\\Audible(朗読版)を公共の場で聴くの、ダメ、ゼッタイ//

そして誰もゆとらなくなった
そして誰もゆとらなくなった
 

いくら成瀬も、実在の人物には敵わない、というのはシンカさんの評。おそるべし、朝井リョウ。

いやしかし、成瀬の方がずっと品行方正(?)なので、その点はご安心を

 

成瀬は天下を取りに行く なんだか気になる登場人物たち

成瀬に巻き込まれたり、間接的に影響を受けるキャラクターたち。

主な登場人物は以下の通り。各章でそれぞれの人物に1人称が切り替わる構図となっています。

  • 成瀬 あかり(なるせ あかり)
  • 島崎 みゆき(しまざき みゆき)
  • 大貫 かえで(おおぬき かえで)
  • 西浦 航一郎(にしうら こういちろう)
  • 稲江 敬太(いなえ けいた)

 

彼らは本来は無関係の人どうしですが、成瀬を通じて、少しだけその線がつながったり。そんな微妙な関係性の変化と、未来への予感をにおわせるラスト。

 

大きく何かが変わるわけではない。もっといろいろ巻き込んで変わってほしかった、と、物足りなさもある。でもそこにリアリティがあって、超人的な成瀬の行動とは裏腹にすごく「現実の物語」という作品でした。

 

成瀬をずっと追っかける!島崎みゆき

島崎みゆきは第三者から見ると、成瀬の親友。「第4話 線がつながる」に登場する大貫の視点では「小学5年生の時に成瀬のいじめに加担しなかった」とも、評されています。

 

でも、当の島崎本人は、「成瀬だい好き!」という感じではないんですよね。

いじめに加担しなかったのも「我が身可愛さに、成瀬を守ることはしなかった」と、島崎自身が語っていますし、そもそも「第1話 ありがとう西武大津店」では冒頭から「成瀬は変だ」との評価。

成瀬から一歩ひきつつ、目を離さないよう観察しているくらいのポジションです。

 

当の成瀬が島崎のことをどのように考えているか、そして島崎の心境がどのように変化するのか……と、そこは読んでのお楽しみ。

 

自分から見た自分と、他人から見た自分がちょっとずつ違っているところ。とても現実感があってよかったです。

 

島崎は続編「成瀬は信じた道をいく」にも登場するよう。わんこたんまだ未読なので、楽しみに読みたいと思います。

 

成瀬は信じた道をいく
成瀬は信じた道をいく
 

 

なぜ「成瀬は天下を取りにいく」は本屋大賞をとったのか

本屋大賞は、全国の書店員が「ぜひ読んでほしい!」 「自分の店舗で売りたい!」という本に票を投じることで決定されます。

投票方式なので、受賞理由などは特に公開されません。

 

歴代の本屋大賞を見ると、ジャンルも内容もけっこうバラバラ。

本屋大賞 歴代の受賞作(公式サイト)

強いて言うならば、青春小説が多く、SFやファンタジーが少なめ(現実・史実を舞台にした作品が多い)、といった傾向はあるでしょうか。

 

特に、青春とか学生の要素のある作品は強いです。

夜のピクニックや汝、星のごとくは高校生が主人公。かがみの孤城は中学生、蜜蜂と遠雷も青春真っ只中のキャラクターがぶつかり合い、同志少女よ、敵を撃て もちょっぴり青春要素はある、、、かも。

 

\\青春?な 本屋大賞受賞作品たち(管理人わんこたんの独断チョイス)//

夜のピクニック

 

特に夜のピクニックなんかは「地元密着」「高校生」「関係性のわずかな変化」といったキーワードに、成瀬に近しいものを感じます

 

夜のピクニック
夜のピクニック
 

 

普段読書をしない人や、若い人に本に親しんでもらい、書店を盛り上げたい!。という思いが本屋大賞に含まれているのだとしたら、純度100%の爽快青春小説、「成瀬は天下を取りにいく」の2024年対象受賞は必然だったのかも。

なーんて、後からなら、なんとでも言えるのよね

 

成瀬は天下をとりにいく の次に読みたい関連作品

成瀬と共通点のある(!?)本屋大賞受賞作品を選んでみました。

 

ピアノ演奏シーンが濃い!「蜜蜂と遠雷」

ピアノコンクールでぶつかる4人の奏者。(1人は30代ですが)若き才能がぶつかり合う演奏描写は、本当に音楽が聴こえてくるよう。

そのあまりに濃厚な音の奔流と、いい人ばかりな人間描写に、ちょっと読むのが疲れてしまうかもしれませんが……とにかく本からエネルギーを浴びたい!というあなたにおすすめです。

 

紹介記事はこちら▶タイトルの意味を考察!蜜蜂と遠雷(原作小説版)の読書感想文 - わんこたんと栞の森

 

一瞬の青春の輝きは、戦争によって塗り潰される

母の命を奪ったソ連軍への復讐を心に、女性の狙撃兵養成所で技術を磨く主人公。序盤、この養成所で仲間と友情を育むシーンは、学園もの、青春もののような煌めきを感じます。

このシーンがあるからこそ、戦場の残酷さ、過酷さが胸にくる。歴史ものとしても面白く、ページが止まらなくなるおすすめの1冊です。

 

紹介記事はこちら▶同志少女よ、敵を撃て/逢坂冬馬 あらすじとネタバレ感想 - わんこたんと栞の森

以下の記事では、読み始めたら止まらなくなる小説を紹介中!ぜひご覧ください。

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成瀬は天下を取りにいく
成瀬は天下を取りにいく