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イラストが美しくて最高すぎる 物語絵本 火守/劉慈欣 感想

記事内のリンクには広告を含みますが、本の感想は全て正直に楽しく書いてます。ぜひ最後までお楽しみください★

 

 三体シリーズで有名な世界的SF小説作家の劉 慈欣氏。実は絵本作品があるのをご存知でしょうか。

劉 慈欣唯一の物語絵本にして、美しい物語と挿絵がグッとくる 火守。感想を書きました。

 

火守 (角川書店単行本)
火守 (角川書店単行本)
 

 

 

火守 あらすじ

病気の少女を救うため、地の果てに棲む火守の許を訪れたサシャ。サシャは火守の老人と共に、天にある「少女の星」を探す過酷な旅に出る。

美しい挿絵と切ない物語が印象的な、ファンタジーSF絵本。

なお、絵本ですが、漢字にルビはありません。

 

 

著者 劉 慈欣氏について

劉慈欣氏は中国のSF小説家。代表作はなんといってもSF小説三体シリーズですが、その他の作品、特に短編は傑作揃い!

以下に作品の一部を紹介します。※書影クリックでAmazonの作品ページへ。

三体 (ハヤカワ文庫SF)
三体0【ゼロ】 球状閃電
流浪地球 (角川文庫)
老神介護 (角川文庫)
円 劉慈欣短篇集 (ハヤカワ文庫SF)
超新星紀元

 

 

 

火守 感想

とにかく挿絵がすごい。

書き込みは緻密なのに、味わいは素朴。素朴でありながら、熱さ、冷たさ、透き通る美しさが、まるで自分のてのひらで触っているように伝わってきます。

特に、星を拭くシーンは圧巻。2025年現在、電子書籍しか刊行されていないのですが、これはぜひ紙媒体で読んでほしい。紙書籍は絶版ですが、中古ならまだ在庫あるはず。でもできることなら復刊してほしいなあ。

イラストは西村ツチカさん。この火守を読んで、初めて知りました。Xでも作品を公開していますので、興味のある方はぜひ。

西村ツチカさんのXアカウント

 

西村ツチカさんバージョンのイラスト、邦訳版オリジナルだと思われます。日本人として、ちょっと得した気分。

ちなみに原著版は以下のような雰囲気。こちらもクレパス絵のような温かみと素朴さがあって、いいですね。

 

烧火工

烧火工

Amazon

 

SFと、ファンタジーの融合

SF作家の劉 慈欣氏ですが、火守は童話絵本ということもあってか設定はファンタジー寄り。現実世界と違う、天体の運行システムがあって、そこがまた良かったです。

そういえば、三体シリーズ 3作目 死神永生でも、結構なページ数を割いて童話を語るシーンがありました。劉 慈欣先生、実は童話書くのも得意なのかも。

劉慈欣作品らしい、自己犠牲的なストーリーが切ない。

 

訳は池澤春奈さん。後書きを読むと、キャラクターの中国名をどう訳すか、いろいろ工夫されていることが分かって、興味深かったです。

 

正直、劉 慈欣ファンを名乗る以上は全作品を読んでおかなきゃな、くらいの軽い気持ちで購入しましたが、想像以上のクオリティに大満足でした。紙書籍版の復刊、待ってます!

 

火守 (角川書店単行本)
火守 (角川書店単行本)
 

 

火守の次に読みたい おすすめ作品

火守のような、「絵本×グッとくるイラスト」をテーマに、管理人わんこたんのおすすめ作品を紹介します。

 

無人島漂着100日日記 /gozz

 

おすすめ1

まるでフィギュアのような、独特の断面スタイル「箱庭ヴィネット」のイラストで、無人島に流れ着いた主人公の100日間の冒険が描かれます。

ちょっと怖くて愛らしいクリーチャーたち。地面の中にも洞窟の中にも秘密がいっぱい!子どもも大人も一緒に楽しめる、美しくて楽しい、冒険絵本!

 

無人島漂着100日日記
無人島漂着100日日記
 

 

 イラストの雰囲気はこんな感じ!(著者ご本人のX投稿より引用)

 

たむらしげる作品集 /たむらしげる

 

透明な水晶と、ロボットと

ロボットの国SOS や、かたつむりタクシーなどの絵本作家としてお馴染みのたむらしげるさん。

作品集では、透明感ある美しいイラストを楽しめます。子供の頃にたむらさんの絵本を読んだあなたも、また水晶の街に出かけませんか?

 

たむらしげる作品集
たむらしげる作品集
 

 

 

おすすめ作品、他にもいろいろ!

 

読み始めたらとまらない作品、揃ってます

 

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