下巻の冒頭は上巻ラストから引き続き、暗号と第二次世界大戦の関わりについて。
日本人にも馴染み深い出来事に、暗号が大きな役割を果たした、という紹介です。
すんごいざっくり説明すると
・日本海軍の秘密通信をアメリカが解読→ミッドウェーで不意打ちするつもりがアメリカからカウンターをくらう
・山本五十六の視察日程の通信を解読され待ち伏せされて山本五十六は戦死
など、暗号の重要性を示すエピソードが紹介されています。
なお、アメリカの史料から、山本五十六の視察日程を送信して暗号について、本来使われたはずの新しい乱数表ではなく古い乱数表が使われていたこともわかっているそうです。
(2008年の共同通信の記事で紹介されているようですが、古くてリンクが貼れず、、、ソースをご紹介できません涙)
この件に限らず、暗号通信の際に手間を省くために取るべき手順を抜かしたり、簡略化したことで暗号が解読されるエピソードが、「暗号解読」にはたくさん登場します。
一方、アメリカ軍は
・絶対に解読されない暗号通信を作りたい→喋れる人間がほぼいない言語を使用すれば良いのでは?
との考えから、ナバホの人々に訓練をさせ、ナバホ語を使った暗号を考案。彼らを通信兵とし、ガダルカナル島で戦況を有利に進めていったとのこと。
などなど、興味深いエピソードでグイグイ引き込まれてしまいますね、、、
ただ、暗号と戦争のエピソード紹介という点では上巻ラストのエニグマ暗号と同じような切り口で、あまり変わり映えはしません。
なので、この部分は本当は上巻とくっつけても良かったのでは??というのが正直なところです。
次の章はどのように展開していくのでしょうか??
、、、この本、結構ボリュームがあるのでまだまだ読了までは遠いです。